読書

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだ感想

またまたネタ不足を補うための読書の感想を投稿します。通訳の皆さまにはあんまり関係ないし、だれも見てないと思うけど、いいんです、キーボードの練習にもなるし(笑)

さて、最近図書館通いをしているのですが、そのせいで、普段なら読まない本に手を出すようになりました。前回はそれで「十字軍物語」を読んだのですが、今度はちょっと軽めの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んでみました。皆さんはこの本、ご存じだったでしょうか?結構売れた本らしく、図書館の予約でも半年待ちの人気だったのです。図書館のサイトを眺めてて何気にタイトルだけ見て、ふーん、と何も考えずに予約して、半年待って先週やっと借りることができました。ぶっちゃけ軽い内容なんだろうなあ、働いていると本が読めなくなる、まあねえ、スマホばっかり見てるからねえ(笑)どうせ、読むなら忙しい人はこれがいいとか時間がなくても読める本の紹介とかの薄っぺらい内容なんだろうなあと勝手に思い込んでました。

しかし読み始めてびっくり、すごい情報量です、いろんな文献を当たって明治から今までの日本の読書事情を調べ上げてます。そして、ほんとになぜ働いていると本が読めなくなるのか?の理由を考察し日本社会のあるべき姿を提案しているのです!まるで論文のような書きっぷりです。すごいっす。そしてその提案とは簡単に言うと、「全身全霊」で頑張ることを辞めて、「半身」で働ける社会を作ろう!そうすれば本が読めるようになる!ということ。素晴らしい!大賛成です。

突然ですが、私の座右の銘は「仕事を頑張らない」です(笑)「半身」で働くと似たような意味ですかね。もちろん誰か偉い人の言葉ではありません、私自身の言葉です(笑)もう還暦も過ぎちゃいましたがいままで仕事を無駄に頑張らない人生を送ってきました。正確に言うと「頑張りすぎない」ですかね、多少は頑張るんですが(笑)まあ何をしても全身全霊でってことはなかったです。仕事ではいかに楽をするかばかり考えてました(笑)だって仕事の量とか半端じゃないわけですよ、私はバブル入社組なので、就活は余裕でしたが、なにせバブル景気なので、会社に入ったら瞬間から朝から晩まで仕事です。とにかく働く時間が長すぎます。別に好きでやってるわけじゃないです。が、同期の連中は自分はこれだけ残業したとか、徹夜した、とか自慢げに語っている始末、すっかり洗脳されちゃってる?私は徹夜なんてまっぴらです、一回もしたことありません。そんな私でしたので、日本企業にはなじめず5年後に転職して外資系で働くようになりました。正直言って正解でした。外資では徹夜するとかそんな文化はなかったし、上司がとっとと定時に帰ってくれるし、自分の仕事が終わればとっとと帰ります。当然ながら仕事ですので、成果を出せというプレッシャーはきついです。その辺は日本企業より露骨ではあります。そこで私は外資だから英語が話せれば仕事でも楽ができると考えて英語を頑張ったわけです。頑張ったのは英語だけで仕事は手を抜くことばかり考えてました(笑)それでもなんだかんだでそれで定年まで働いて来れましたので、この戦略は正解だったと思ってます。両方頑張るなんて無理ですからね。選択と集中です(笑)

さて読書の話に戻すと、思い返してみると会社員時代は全身全霊で働かない私でしたが、それでもプロジェクトが佳境を迎えると一日中、仕事のことに追われます。週末も頭は仕事のことばかり考えているし、休みなのにメールは来るし。そんなときは仕事のことを忘れるために早朝からゴルフに行ったりしてました。たまに本読むことはありましたが、会社推薦の「7つの習慣」とか「チーズはどこへ行った?」とか自己啓発系の本ばっか。まったく面白くありません(笑)

ここまで書いてきて思い出しました!実は本読んでました!仕事を頑張らない代わりに、英語の本を頑張って読んでました。仕事に役に立つといわれる啓発本ではなく、普通の小説です。英語に慣れるために読んでました。当時のベストセラー、例えば、ジェフリーアーチャーのケインとアベルとか、トムクランシーのThe Hunt for Red Octoberとか、まあ話も面白いし、英語の勉強にもなるしってことで。

仕事よりも英語を頑張っててよかったなあと振り返って思う今日この頃です(笑)

かなり脱線してしまいましたが、結論です。この本おすすめです。全身全霊で頑張ることが素晴らしいと思い込まされている現代人、特に、真面目でついつい頑張りすぎる通訳者の皆さまに読んでいただきたい!(笑)

そういえば最近は堂々と「ワークライフバランスを捨てる!」とか言い出した人がいますね、私とほぼ同じ年の方ですがいまだにバブルを引きずった感じです。困ったものです。まあ自分だけ勝手にやるのはいいですが、それが素晴らしいことのように言われても困ります。他の記事では、「自ら「3日徹夜でも平気」と語るほどの努力家」なのだそうです。徹夜を自慢するあたりますます心配になります。

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