エンジニアの朝の日課はラジオ体操と特許公報を読むことです
工場の朝の日課と言えばラジオ体操です!工場にいるエンジニアも例外ではありません。私は小学生のころからラジオ体操が大嫌いでしたので、これがかなり苦痛でした。始業前にラジオ体操ってなんかザ日本の会社!って感じですよね。幸いなことに朝礼や社訓の唱和みたいな儀式はなかったので、その点では恵まれていた職場と言えます。
ラジオ体操をおざなりにやったふりしたあと席について、一息ついたら次は回覧板に目を通します。回覧板にはいろんな書類が含まれてます。例えば技術雑誌とか業界紙とか。でも毎日必ず入っているのが特許公報です。USの場合はガゼット(Gazette)と言います。最近公開された特許のサマリーが書かれている書類です。USと日本の特許が対象だったので英語と日本語がありました。人の書いた特許を読むのって結構面白いんですよ。 どれどれ?って感じで、読んでみて、「へー すごいじゃん」とか「うわあ、こんなのでも出願してるんだ」とか、自分の事を棚にあげて上から目線で批評しながら読むわけです(笑)
今思えば英語のガゼットを読む習慣はその後の英語習得にかなり役立った気がします。特許の文章は、様式が決まった文章なので、様式がわかってしまうと意外にすらすら読めるのです。味も素っ気もない文章ですけどね。
ところでこちらはエンジニアですから特許は読むだけじゃありません! 書く方も求められます。会社にはなんと1人あたりの特許件数ノルマがありました。特許のノルマってどうなの?と思いますが、営業のノルマと同じようなもんなんでしょうか?(笑) 特許って要するに発明ですから、そんなに簡単にできるもんでもなく、、でも「今月はノルマ強化月間です!」みたいになって、みんなが本業の合間に特許をごりごり書くのです。(あの頃は書類は全部手書きです!ワープロは部署に1つだけ、清書用にあるだけです!)そんな状態の中、苦し紛れに今の仕事と何の関係もない特許を書く人も出てきます。私もいろいろ書きました。しょうもないものもいっぱい書いたはずです。その中で実際に出願され、審査請求して、審査をパスして、ほんとの特許になったのは1件だけですけど(笑)それでもちょっと自慢!(特許の権利は発明者に帰属しますが、それを格安のお値段で(たしか1500円だったか。。)会社に売り渡すんですけどね(笑))
そういえば、「お風呂の浴槽に羽根を付けて、お風呂兼洗濯機にする」という「え?それってどうなんでしょう?」なアイデアを書いた先輩もいました(笑)うちは無線機を設計する部署なんですけど、洗濯機の特許ねえ、あれはその後どうなったのか?今でもちょっと気になります(笑)