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KUDOの要件を満たすPCは?

テックよしきに聞いてみよう、第2弾です。ご質問はこちら↓

なるほど、わかります!KUDOとかInterprefyとかなんかPCの最低条件みたいなものが(一応)あるんですよね。一応とは言え、条件として提示されていると気になります。

私も一応KUDO Proの認証を受けておりまして、1年くらい前から実際の仕事を受けるようになりました。KUDOの仕事をする際にPCの要件とか気にしたことはありませんが、会議前のサウンドチェックは毎回入念にやりますので、PCの性能やマイクの音質などは事前に自分でも確認しておくのがいいです。

では最低条件とは具体的には何でしょうか? Kudoのサイトにはこんな感じで要件が書いてあります。あれ?5年前から更新されてない(笑) かなり古いです(笑)

What are the minimum technical requirements for an interpreter? – KUDO Support

1つ1つ見ていきましょう。

  • Professional USB headset already configured on computer and browser

USBのヘッドセットを使えと言っているだけですかね。実際問題別にUSBのヘッドセットじゃなくてもちゃんと音が出てればいいかと。実際会議前のサウンドチェックをクリアすれば文句は言われません。私はヘットセットは使ってなくてスタンドマイク使ってますが、別になんでもいいみたい(笑)

そしてヘッドセットの要件として以下の点が挙げられてます。

  • In-line mute button

インラインのミュートボタン? 意味不明です(笑)別にあってもなくてもいいのでは? 実際にはKUDOのプラットフォームのミュートボタンを使うことになるので。どうでもいい内容かと。。

  • Frequency response of at least 100 Hz–15 kHz

いきなり周波数特性(Frequency Response) が出てきましたよ。

結論から言うと、普通のマイクだったらこのくらいの帯域は出てますので気にすることはありません。そもそも人間の声の帯域は一般的に250Hzから4000Hz程度ですので、この帯域が出ていてもいなくてもまったく問題ないわけです。

周波数特性がそもそも何かわからない方もいらっしゃるかも。周波数とは音の高さの事です。そしてマイクの周波数特性とは、マイクがどの高さの音を拾うことができるか?という性能を表しています。ちなみにスピーカーの周波数特性は、どの高さの音を出すことができるか?という性能を意味します。

100Hzとは1秒間に100回振動する音の高さ(かなり低い低音です、多分人間の声はここまで低くは出せないかと、、)そして、15kHzとは15000Hzですので、1秒間に1万5千回の振動の音ってことです(これはすごい高音です、人間には出すことはできないかと、そして聞くことすらできないくらい高い音です) ちなみに人間によく聞こえる音(キーンと耳障りに聞こえる音)はだいたい1000Hz~2000Hzの音です。ということでこの要件も気にする必要なし!(笑)

  • Binaural-Noise canceling microphone

これまた謎の要件ですね。ノイズキャンセリング機能しかもバイノーラル(ステレオと同じ意味)です。これは何かの間違いかと思われます(笑) バイノーラルのマイクはバイノーラル録音という特殊なステレオ録音の方式で使うものです。バイノーラルマイクで検索するとみたこともない特殊なマイクが出てきます(笑)

普通の人(通訳含む)が使うマイクはすべてバイノーラル(ステレオ)ではなくモノラルです。モノラルとステレオの意味が分からない方はこちらをどうぞ。

またマイクについているノイズキャンセリングは気休めですし、なくても全然OKです(私のマイクは普通のスタンドマイクでノイズキャンセリングは付いてませんが別いままでKUDOやその他で問題になったことはありません<(`^´)>)

では次行きましょう。

  • A soundproof booth or quiet office space

静かなところでやれって言ってるだけですね(笑)防音ブースなんてあるわけもなく。。これは常識の問題かと。次行きましょう

  • The latest version of Chrome and Firefox

これまた、常識の問題ですね。KUDOのプラットフォームはブラウザで動くので最新のブラウザを使うのは重要と言えば重要です。説明会でKUDOからブラウザはChromeを使うように言われた記憶はあります。が、まあ要件と言うほどのことでもなく、とりあえず最新版にしておきましょうねってだけのことです。さらに言うと今時はEdgeでもちゃんと動いてます。EdgeはChromeよりメモリー消費が少ないので個人的にはお気に入りです。

  • Pc or Mac computer (laptop or desktop) with minimum 16GB RAM, i7 processor or higher

これが一番大事というか悩ましいところでしょうか、Pc or Mac つまりWindowsでもMacでもよくてノートでもデスクトップでもいい、と。まあ当たり前ですね。minimum 16GB RAMと言ってますね、メモリーが最低で16GBだそうです。うーん。この要件に引っかかる人は結構いそうです。テックよしきのメモリーの推奨も16GBですが、世間ではいまだに8GBのパソコンが普通に売られてますので、メモリーが8GBしかないPCをお使いの方も多いかもしれません。じゃあ16GBないとダメなのか?というとそうでもないです。もしメモリーが4GBだったら、ダメです、あきらめましょう。でも8GBだったら問題なく動く可能性は大です。KUDOの会議に入るためのブラウザだけを起動する、そして余計なタブを開かないようにしておくようにしておけばメモリーが足りないということはないはず。ちなみに私のサブ機のノートパソコンは8GBメモリーですが、KUDOはちゃんと動いてました。ちょっと昔の話ではありますので今はどうかは正直なんともわかりません。ところでもし今から新しくPC買うなら16GB以上にするべきです。

次にi7 processor or higherと書かれてますが、これはCPUのことで、i7とはIntelのCore i7のことですね。しかし、これだけじゃなんともよくわかりません(笑)Core シリーズにはi3, i5, i7, i9 とかあっていわゆるCPUグレードですが、それだけで性能は決まるものでもありません、Gen(世代)が何世代か?も重要です。ちなみに私のPCはIntelですらなくAMDのCPU使ってますので、i7 とかではなくRyzen7とかになります。どっちも似たようなものですが。。。結論としては、KUDOを動かすにはWindows10とか11が動いててブラウザがちゃんと動くレベルで十分なので、CPUはぶっちゃけなんでもいいと思います。

最後の要件はこちら↓

  • Ethernet cable connection with minimum upload/download speed of: 10 Mbps

ネットのスピードですね。10Mbpsだそうです。ずいぶん要件が低いですね(笑)スマホやモバイル端末でも余裕で出せるスピードです。ご家庭のネット環境ならこんなに遅いことはないはず。なのでこの要件は余裕で皆さんクリアできるかと。20Mbps以上あれば(2回線でも)オンライン通訳はできると思いますが、今時どんなに安いネットでも100Mbpsは出ると思うので、気にしなくてもOKかと(それよりWiFiだけだと切断が起こりえるので、有線接続はすべきです。スピードよりこっちのほうが大事です。)

ご質問いただいた方は「とりあえず上位Surfaceなら安心だろうかと思案中」とのことですが、SurfaceならもちろんOKです。かなりお高いですけど。最新のSurface でどんなもん?と調べてみたらこんな感じですね。もちろんスペック的に全く問題ありません。ところでSurface はかなり小っちゃいです画面サイズは13インチとか、、老眼気味の私には厳しいサイズです(笑)

Surface Pro、Surface Laptop、すべての最新の Surface コンピューターを比較する | Microsoft Surface

ノートPCで10万以下のモデルでも全く問題ないです。ただしメモリーは16GBにしておきましょう。例えばこんなモデルとか製品カスタマイズ | レノボ・ ジャパンではいかがでしょう?

以前に投稿していますが、テックよしきのお勧めPCは持ち運びしないのでしたら断然ノートPCよりミニデスクトップPCです。なにしろコスパがいい!その他いろいろメリットあります。詳しくはこちらこちら、さらにはちょっと古いですがこちらをご覧ください。

最後に実際にKUDOの仕事をしてみての感想はサウンドチェックの際に、「音が小さい、マイクのレベルを上げて!」と言われる事例が多いです。マイクのレベルを上げろと言われてもマイクのレベルは最初から100%になってることがほとんどですし、どこにそんな設定があるのか知らない人がほとんどです。「えー マイクのレベルを挙げろってなに?」とパニクる可能性があります。そんな時はとりあえずマイクを口に近づけるとかで十分なのですが。。。真面目にマイクレベルを調節できるようにしたい場合は、ソフトミキサーを使う手もありますが、これはちょっと専門的過ぎるのでここでは詳しくは説明しないことにします。

今回は以上です!

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